遺風(読み)いふう

精選版 日本国語大辞典 「遺風」の意味・読み・例文・類語

い‐ふう ヰ‥【遺風】

〘名〙
後世にのこる昔の風習
※本朝麗藻(1010か)下・冬日陪於飛香舎聴第一皇子始読御注孝経〈藤原公任〉「聖明治跡何相改。貞観遺風触眼看」 〔史記‐呉太伯世家〕
② 後世にのこっている先人の教えや芸風
※玉葉‐仁安二年(1167)八月四日「琵琶貞敏十代之遺風、箏又醍醐天皇十代之末葉也」
③ 他からうける恵み。余慶
将門記(940頃か)「幸に理運の遺風に遇て」
④ 足の速い馬。
田氏家集(892頃)下・感喜勅賜白馬因上呈諸侍中「遺風簇雪四蹄開、曳到騰驤賜不才

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デジタル大辞泉 「遺風」の意味・読み・例文・類語

い‐ふう〔ヰ‐〕【遺風】

後世に残っている昔の風習・習慣。「封建時代遺風
後世に残っている先人の教え。「古人遺風を慕う」

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普及版 字通 「遺風」の読み・字形・画数・意味

【遺風】い(ゐ)ふう

昔のおもかげ、ようす。〔楚辞九章、哀州土樂を哀しみ 江介風を悲しむ

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