地下町(読み)じげちょう

精選版 日本国語大辞典 「地下町」の意味・読み・例文・類語

じげ‐ちょう ヂゲチャウ【地下町】

[1] 産土神(うぶすなのかみ)擁護の下にある町。ある神社氏子で構成されている町。また、土着住人でできている町。
※俳諧・物種集(1678)「これは此度先かけをして 地下町もぬさ取あへず手向山一礼〉」
[2] 大阪にあった地名。現在の大阪市北区天神西町のあたり。天満宮の舟渡御神事に際して、宮之前町とともに神輿駕輿丁をつとめた。
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)六「賑しき、難波高津の夏神楽、練り込ふり込荷ひ込、てうさようさの伊達挑燈門の揃へは地下(ヂゲ)町の、印を見世に伊予簾

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日本歴史地名大系 「地下町」の解説

地下町
じげまち

[現在地名]北区天神西てんじんにし

東樽屋ひがしたるや町の北に東西に延びる両側町。町域は天満堀てんまほり川より東へ二町分。初発言上候帳面写によれば宮之前みやのまえ町から分れたとある。明暦元年(一六五五)の大坂三郷町絵図では宮裏みやうら町の西部分で「同」と記される。宮裏町は宮之前町の裏町であったが、東一町分は宮之前町、西二町分が地下町となったとみられる。元禄年間(一六八八―一七〇四)の大坂三郷町絵図に地下町とある。大坂三郷天満組に属し、同一三年の三郷水帳寄帳では屋敷数三六・役数三二役で、うち年寄分・会所分各一役が無役。年寄は福島屋太郎兵衛。また人足役は無役となっていた。当町は宮之前町とともに天満てんまん(現大阪天満宮)夏祭渡御の神輿の駕輿丁を勤める由緒をもっている。

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