在在(読み)ザイザイ

デジタル大辞泉 「在在」の意味・読み・例文・類語

ざい‐ざい【在在】

あちこちの村里。また、いたるところ。
春先は、―の鋤鍬すきくはまでも楽々と、遊びがちなる一ものづくり」〈浄・手習鑑

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精選版 日本国語大辞典 「在在」の意味・読み・例文・類語

ざい‐ざい【在在】

〘名〙 (「さいさい」とも)
① あちらこちらの村里。そこここの在郷
菅家文草(900頃)六・重陽侍宴同賦菊有五美「中流採得嘗看後、在々群官紫府仙」
浮世草子日本永代蔵(1688)二「東海道の在々(サイサイ)廻り、都をいでて六十二日めに品川に着ぬ」
② いたる所。あらゆる所。所々(しょしょ)
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)六「在在(サイサイ)(〈注〉アリトシアル)の方の世尊、一切に恭敬せられて、衆生をあはれみて説法したまふ」 〔楊万里‐明発南屏詩〕

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普及版 字通 「在在」の読み・字形・画数・意味

【在在】ざいざい

処々。至るところ。唐・武元衡〔春斎野雨、郭通微を憶ふ〕詩 桃源在在、風塵を阻(はば)み 世事悠悠、春に

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