吹抜・吹貫(読み)ふきぬき

精選版 日本国語大辞典 「吹抜・吹貫」の意味・読み・例文・類語

ふき‐ぬき【吹抜・吹貫】

〘名〙
① 風が吹き通ること。また、その所。吹きはらい。ふきぬけ。
大つごもり(1894)〈樋口一葉〉上「から風ひゅうひゅうと吹(フキ)ぬきの寒さ」
襦袢を着けないで、直接着物を着ること。風が吹き通るところからいう。
※雑俳・柳多留‐一二(1777)「ふきぬきで堀へこられた義理でなし」
③ 旗の一種吹流しに似て、切り裂いた長い布の口をまるく輪にして竿につけたもの。戦国時代末期から軍陣で用いた。小さなものは指物にもした。吹抜幟。〔日葡辞書(1603‐04)〕
家屋の柱間に壁がなく、外部に向かって開放されていること。吹きはなし。ふきぬけ。
観音岩(1906‐07)〈川上眉山〉前「吹抜(フキヌ)きの亭(ちん)の前へ出た」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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