デジタル大辞泉
「内懐」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
うち‐ぶところ【内懐】
〘名〙
① 膚に近いふところ。和服の
えりを合わせたとき、下前と膚との間につける袋。また、洋服では
上着の内ポケットをいう。⇔
外懐。
※
浮世草子・好色一代女(1686)六「内懐
(ウチブトコロ)より手を入」
※三四郎(1908)〈
夏目漱石〉一〇「釦
(ぼたん)を一つ外
(はづ)して、内懐
(ウチブトコロ)へ手を入れた」
② 相撲の立ち合いで、かまえたときの
胸部のあたり。「内ぶところに飛び込む」
③ 物などに囲まれて奥深くなったところ。
※
白樺になる男(1925)〈
十一谷義三郎〉三「
彼等の姿が〈略〉湖水の内ぶところへ隠れてゆくのを見送った」
④ 心のうち。内部の事情。内幕。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報