六殿神社(読み)ろくでんじんじや

日本歴史地名大系 「六殿神社」の解説

六殿神社
ろくでんじんじや

[現在地名]富合町木原

雁回がんかい山の東北麓にあり、六殿宮、六殿大明神とも称される。阿蘇大神をはじめ、天照・埴安姫・諏訪・氷川・稲荷の六神を主神とし、ゆえに六殿大明神と称するという。ほかに八幡神・甲佐神など六神を配祀する。旧郷社。当社縁起によれば、源為朝が阿蘇大神を尊崇し、鎮西祈願の遥拝殿を建立したのを起源とする。治承二年(一一七八)高倉天皇勅願平重盛に当社創建の命が下り、菊池隆直をして社殿造営に当たらせたという。併せて神領として七五〇町が寄進され、神宮寺円福えんぷく寺が建立された。南北朝期には菊池武重、天文年間(一五三二―五五)には宇土名和氏庇護を受けたが、その後は小西氏の侵略を受けたとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「六殿神社」の解説

六殿神社

熊本県熊本市にある神社。旧郷社。治承年間の創建と伝わる。祭神は六殿大明神(阿蘇大明神、天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)、埴安姫神(はにやすひめのかみ)、諏訪大明神、氷川大明神、稲荷大明神の6神の総称)。釘を使わずに建てられた楼門は国の重要文化財指定

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世界大百科事典(旧版)内の六殿神社の言及

【富合[町]】より

…メロン,菊,カーネーションは東京,大阪方面へ出荷される。鎮西八郎為朝の伝説を伝える南東の木原山(雁回(がんかい)山)は森林公園となっており,山麓の木原には,火渡り神事で知られる木原不動尊や室町末期の楼門(重要文化財)を有する六殿(ろくでん)神社などがある。【松橋 公治】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」