儔(漢字)

普及版 字通 「儔(漢字)」の読み・字形・画数・意味


16画

(異体字)
14画

[字音] チュウ(チウ)
[字訓] なかま・とも

[説文解字]

[字形] 形声
声符は壽(寿)(じゆ)。壽に疇・躊(ちゆう)の声がある。〔説文八上に「翳(かざ)すなり」、〔玉〕に「隱するなり」とあるのは(ちゆう)の字義で、儔の訓ではない。〔玉〕にまた「侶なり」とあり、儔侶の意。〔段注〕に疇を儔侶の字とし、儔をその義に用いるのは唐初以後のことであるとするが、漢代の辞賦に疇・儔両字の用例がある。(ちゆう)は疇の初文。したがって、儔をとしるすことがある。疇は田疇は隠する意の字である。

[訓義]
1. なかま、とも、つれ、たぐい。
2. と通じ、かざす、おおう、かさ。
3. たれ、たれか。

[古辞書の訓]
名義抄〕儔 トモ・トモガラ・タグヒ・ツク・ヒトシ・タクラフ・カクル・ナラブ 〔字鏡集〕儔 トモ・タグヒ・ヨル・ツク・タクラフ・トモガラ・ナラブ・ヒトシ・ハカル・カクル

[語系]
儔・疇diu、讐・zjiuは声近く、通用することがある。〔書、洪範〕「洪範九疇」、〔国語、斉語〕「人と人と相ひ疇す」、〔子、勧学〕「木疇生す」など、古くは多く疇を用いる。耕すときに、その田疇を同じうする意であろう。(しゆう)は双鳥、讐は儔匹の意。善が羊神判において当事者が羊を提供するように、讐は隹(とり)(鳥)を提供して鳥占(とりうら)によって争うものであろう。献酬の意。tiuも声近く、〔説文〕三上に「(のろ)ふなり」とあり、相呪詛することをいう。

[熟語]
儔擬儔伍儔策・儔人儔儻儔輩儔伴儔比・儔匹儔与・儔侶儔倫儔類儔儷儔列
[下接語]
寡儔・罕儔・結儔・故儔吾儔・失儔・酒儔・絶儔・比儔・匹儔・平儔・朋儔・侶儔・良儔

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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