普及版 字通 「億(漢字)」の読み・字形・画数・意味
億
常用漢字 15画
(旧字)
15画
[字訓] やすらか・おもう・はかる・かず
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は(意)(おく)。は古くは十万、のち万万をいう。列国期金文の〔嗣子壺〕に「年」とあり、古くはを借用した。〔詩、大雅、仮楽〕に「子孫千」とみえる。〔説文〕八上に「安きなり」と訓するのは、〔左伝、昭二十一年〕「心(やす)きときは則ち樂し」、〔国語、晋語四〕「百をす」などによる。それが本義である。
[訓義]
1. やすらか、やすんずる。
2. 意は神意をおもいはかる意で、通用する。おもう、はかる。
3. かず、古くは十万、のち万万。
4. に通じ、ああ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ヲク・オモフ・オモハカル・カナラズ・十万 〔字鏡集〕 ヤスシ・オモヒハカル・オモフ・カナラズ
[語系]
・ikは同声。〔説文〕十下にを「滿なり」「一に曰く、十をと曰ふ」とあり、を十万の字とする。を〔説文〕に声とするが、に従う字とすべく、は神の訪れを示す音によって神意を憶(はか)り、それによって安らぐをという。・iはと声義が近い。
[熟語]
億盈▶・億計▶・億劫▶・億載▶・億衆▶・億庶▶・億測▶・億度▶・億断▶・億中▶・億兆▶・億寧▶・億品▶・億変▶・億万▶
[下接語]
幾億・巨億・千億・兆億・万億・億・累億・麗億
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報