普及版 字通 「俚(漢字)」の読み・字形・画数・意味
俚
9画
[字訓] いなか・いやしい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は里(り)。〔説文〕八上に「聊(たの)しむなり」、〔広雅、釈言〕に「むなり」とあって、「聊頼(れうらい)(安んじてたよる)」の意とする。〔漢書、季布伝賛〕に「其の畫、俚(聊頼)無きの至りなるのみ」とあり、計画が依拠するところ無く、不確実であるとの意。聊頼は双声の連語、俚は俚俗を本義とする字である。
[訓義]
1. いなか、ひな。
2. いやしい、ひなびている。
3. 頼と通じ、たのむ。
4. 里と通用する。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕俚 イヤシ 〔立〕俚 エビス・イササカ・トホル・タチヤスラフ・アザケル・クロイ・タチマチ・イヤシ
[語系]
俚・里・裏liは同声。里は田社、都に対して鄙の意となり、俗悪の意となる。
[熟語]
俚医▶・俚歌▶・俚曲▶・俚近▶・俚言▶・俚▶・俚語▶・俚耳▶・俚辞▶・俚人▶・俚浅▶・俚俗▶・俚鄙▶・俚婦▶・俚野▶・俚謡▶
[下接語]
下俚・浅俚・鄙俚・俚
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報