朝日日本歴史人物事典 「佐喜真興英」の解説
佐喜真興英
生年:明治26.10.26(1893)
大正期の沖縄研究者・民族学者。沖縄本島中部の宜野湾に生まれる。一高から東京帝国大学法学部に進み,卒業後,判事として勤務するかたわら民族学の研究に没頭した。バッハオーフェンなどの進化主義人類学の影響を強く受け,短い生涯のなかで沖縄や民族学に関するすぐれた著作・論文を発表した。女権の問題を検討した『女人政治考』は柳田国男の激賞を受け,邪馬台国の女王卑弥呼の解釈に強い影響をおよぼした。<著作>佐喜真興英全集』全1巻
(高良倉吉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報