三田村 鳶魚(読み)ミタムラ エンギョ

20世紀日本人名事典 「三田村 鳶魚」の解説

三田村 鳶魚
ミタムラ エンギョ

明治〜昭和期の江戸文化風俗研究家,考証家,随筆家



生年
明治3年3月17日(1870年)

没年
昭和27(1952)年5月14日

出生地
武蔵国南多摩郡八王子(現・東京都八王子市)

本名
三田村 玄龍

学歴〔年〕
東京法学校卒

経歴
東京・八王子の織物豪商の次男に生まれ、法学校を出たあと硯学島田蕃根に師事。明治22年20歳のころ三多摩壮士として民権運動に関与して検挙されたことがある。その後、星亨の自由の灯社に入ってから各地の新聞社を転々とし、40年に三宅雪嶺の政教社社員となり、「日本及び日本人」に近世考証随筆を発表。そして3年後の「元禄快挙別録」を皮切りに大正、昭和にかけて約半世紀もの間、江戸時代のあらゆる分野にわたって考証と執筆を続け、“江戸”の生き字引といわれた。昭和13年「江戸読本」を創刊主宰。主な著書に「江戸の珍物」「伊賀の水月」「芝居うらおもて」「好色一代男論講」「江戸っ子」「江戸の白浪」「お家騒動」「捕物の話」「大衆文芸評判記」など。生涯アカデミズムとは無縁で、没後に再評価され、「三田村鳶魚・江戸ばなし」(20冊 柴田宵曲編)「三田村鳶魚全集」(27巻・別巻1 中央公論社)が刊行されている。なお鳶魚というのは筆名で、詩経の「鳶飛んで天にいたり魚淵におどる」からとったもの。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「三田村 鳶魚」の解説

三田村 鳶魚 (みたむら えんぎょ)

生年月日:1870年3月17日
明治時代-昭和時代の江戸風俗研究家
1952年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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