ヨウ・おくる・つきびと(漢字)

普及版 字通 の解説


8画

(異体字)
9画

[字音] ヨウ
[字訓] おくる・つきびと

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(そう)。(よう)の声がある。〔説文〕八上に正字をに作り、「るなり」と訓し、(せん)声とする。(よう)の金文字形から考えると、字は火に従うものではなく、貝を奉ずる形とみられ、(おく)ることを原義とする字であろう。〔説文〕にまた「呂不曰く、(いうしん)氏、伊尹(いゐん)を以て女をる」と〔本味〕の文を引く。いまその字をに作る。女子の嫁に従うものをという。金文の〔毛公鼎〕に「女(なんぢ)に(こ)の(おくりもの)を賜ふ」とあって、がこれらの字の初文である。

[訓義]
1. おくる。
2. 字はのちに作り、つきびと。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 るなり。の字なり 〔名義抄 マウス・オクル

[部首]
〔説文〕に)を収めないが、声とする字を多く収めており、おそらく脱したものであろう。〔玉〕には「火種なり」とみえる。

[声系]
〔説文〕に)声として(送)、また声として(謄)・(騰)・(勝)など十三字を収める。の声義を承け、移送の義をもつものが多い。

[語系]
jingは同声はものを奉じて人に贈る意の字。も同声であろうと思われる。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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