ベンケンドルフ(読み)べんけんどるふ(英語表記)Александр Христофорович Бенкендорф/Aleksandr Hristoforovich Benkendorf

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベンケンドルフ」の意味・わかりやすい解説

ベンケンドルフ
べんけんどるふ
Александр Христофорович Бенкендорф/Aleksandr Hristoforovich Benkendorf
(1783―1844)

ロシア政治家伯爵軍人の子として生まれる。祖国戦争ナポレオン戦争)などに従軍。1821年デカブリスト十二月党員)の秘密結社についてアレクサンドル1世に報告。25年12月14日のデカブリストの蜂起(ほうき)を鎮圧。ニコライ1世時代に、秘密警察である「皇帝官房第三課」の創設立案し、26年7月より死ぬまで自らその長官となり、同時に憲兵隊総監も兼ねて、自由思想の取締りにあたった。

[外川継男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベンケンドルフ」の意味・わかりやすい解説

ベンケンドルフ
Benkendorf, Aleksandr Khristoforovich

[生]1781/1783. タリン
[没]1844.10.5. ペテルブルグ
ロシアのドイツ系軍人,政治家。伯爵。皇帝ニコライ1世時代の反動的政策の推進者の一人。 1825年デカブリスト反乱を鎮圧し,26年憲兵長官。さらに秘密警察的な「第3課 (政治警察) 」の創設を立案,26年から死ぬまでその職にあった。

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