ブルー山脈(読み)ブルーさんみゃく(英語表記)Blue Mountains

改訂新版 世界大百科事典 「ブルー山脈」の意味・わかりやすい解説

ブルー[山脈]
Blue Mountains

オーストラリア南東部,ニュー・サウス・ウェールズ州のシドニー西郊の山地で,大分水嶺山脈の一部。おおむね台地状(最高点1093m)で,とくに東側には急崖を伴う深い峡谷が発達する。1789年以来この急崖を越える試みが失敗を重ねた後,1813年にブラックスランド一行が尾根筋ルートを開発して西側への横断に成功した。尾根筋にシドニーから西方内陸へ向かう幹線道路,鉄道が通り,峡谷景観を中心とした観光地として知られる。中心都市はカトゥーンバで,他の町と連合してブルー・マウンテンズBlue Mountains市(人口5万5877。1981)を構成する。名称はシドニーからこの山地が青く見えることによるという。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルー山脈」の意味・わかりやすい解説

ブルー山脈
ブルーさんみゃく
Blue Mountains

ジャマイカ東部にある山脈。ジャマイカ島中央部を東西に連なる脊梁山脈の東部をなし,キングストンの北から東岸まで約 50kmにわたって延びる。森林に覆われ,中部に最高峰ブルーマウンテン峰(2256m)がある。斜面ではコーヒーノキが栽培され,世界で最も高価なコーヒーの一つである「ブルーマウンテン」の産地として知られる。東のジョンクロウ山脈,西のポートロイヤル山脈とともにブルー・ジョンクロウ山脈国立公園を形成する。2015年,ジョンクロウ山脈とともに世界遺産複合遺産に登録された。

ブルー山脈
ブルーさんみゃく
Blue Mountains

アメリカ合衆国,オレゴン州中部から北東方向に延び,ワシントン州南東部にいたる山脈。全長約 300km,最大幅約 100km,平均標高約 2000m。隆起褶曲を繰返し浸食を受けた溶岩台地から成り,オールドリッチ,ストロベリー,エルクホーンなどの峰がある。最高点ロック・クリーク・ビュート (2775m) 。かつては金,銅,クロムなどを産出。山地斜面はマツダグラスモミの森林におおわれ,山麓や周囲の平原では農業が行われる。

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