ノースロップ

精選版 日本国語大辞典 「ノースロップ」の意味・読み・例文・類語

ノースロップ

(John Howard Northrop ジョン=ハワード━) アメリカの化学者。各種蛋白質分解酵素結晶化成功した。一九四六年、ノーベル化学賞受賞。(一八九一‐一九八七

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ノースロップ」の意味・読み・例文・類語

ノースロップ(John Howard Northrop)

[1891~1987]米国の生化学者。ペプシンなどの結晶化に成功し、酵素実体たんぱく質であることを確定。1946年ノーベル化学賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノースロップ」の意味・わかりやすい解説

ノースロップ
のーすろっぷ
John Howard Northrop
(1891―1987)

アメリカの生化学者。ニューヨーク州ヨンカーズに生まれる。コロンビア大学で学んだあと、ロックフェラー医学研究所において、1962年に名誉教授として退職するまで研究を続けた。1930年にタンパク分解酵素ペプシンを精製して純粋な結晶にすることに成功、以後トリプシンキモトリプシンなど一連の酵素を結晶化した。またウイルスの純化、ジフテリア抗毒素の結晶化も行っている。クニッツなどとの共著『結晶化酵素』Crystalline Enzymesを1939年に出版した。1946年、酵素とウイルスタンパクの純粋調製の業績により、W・M・スタンリーとともにノーベル化学賞を受賞(酵素が結晶化されることを発見したJ・B・サムナーとの同時受賞)。

[宇佐美正一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「ノースロップ」の解説

ノースロップ
ノースロップ
Northrop, John Howard

アメリカの生化学者.1915年コロンビア大学で化学の学位を取得し,ロックフェラー研究所のJ. Loebの研究室に入った.第二次世界大戦中は化学兵器研究に動員され,終戦後ロックフェラー研究所に戻った(~1961年).1949~1958年カリフォルニア大学バークレー校客員教授となる.1930年に胃液のタンパク質消化酵素,ペプシンの結晶化に成功した.さらにM. Kunitzとともに,トリプシン,トリプシノーゲン,キモトリプシンキモトリプシノーゲンなど,タンパク質分解酵素を次々と結晶化した.これらの業績で,1946年J.B. Sumner(サムナー),W.M. Stanley(スタンリー)とともにノーベル化学賞を受賞.そのほか,ウイルスの純化,昆虫に対する温度の影響,発酵,細菌の凝集反応など多くの研究がある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノースロップ」の意味・わかりやすい解説

ノースロップ
Northrop, John Howard

[生]1891.7.5. ニューヨーク
[没]1987.5.27. アリゾナ
アメリカの生化学者。 1915年コロンビア大学より学位取得。ロックフェラー研究所医学部門研究員 (1925~62) ,カリフォルニア大学細菌学教授 (49~59) 。第1次世界大戦中にアセトン,エチルアルコールを工業生産するための発酵過程の研究に従事。さらに消化,呼吸など一般的生命過程に不可欠な酵素の研究に向い,ペプシントリプシンなど多くの酵素の結晶化,それらの蛋白質としての化学的性質の解明に成功。また 38年にバクテリオファージの単離にも初めて成功した。 46年,J.B.サムナー,W.M.スタンレーとともにノーベル化学賞受賞。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ノースロップ」の意味・わかりやすい解説

ノースロップ

米国の生化学者。コロンビア大学卒。ロックフェラー研究所員を経てカリフォルニア大学教授となる。1930年ペプシンの結晶化に成功。以後トリプシン,キモトリプシンなど多数のタンパク質分解酵素を結晶化した。1946年ノーベル化学賞。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android