ナンシー(英語表記)Nancy

翻訳|Nancy

デジタル大辞泉 「ナンシー」の意味・読み・例文・類語

ナンシー(Nancy)

フランス北東部、ムルト‐エ‐モーゼル県の都市。同県の県都。13世紀からロレーヌ(ロートリンゲン)公国の首都として発展。ロレーヌ工業地帯の主要都市の一つで、交通の要衝でもある。18世紀中頃、ロレーヌ公が大規模な都市開発を行ったことで知られる。中心部にある三つの広場が、1983年に「ナンシーのスタニスラス広場カリエール広場アリアンス広場」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。19世紀末のアールヌーボーにおけるナンシー派の中心人物エミール=ガレ生地

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ナンシー」の意味・わかりやすい解説

ナンシー
Nancy

フランス東部,ムルト・エ・モーゼル県の県都。モーゼル川の支流ムルト川に臨む。人口10万3533(1999)。ロレーヌ地方の行政商業,金融,文化,司法宗教,観光の中心。12~18世紀ロレーヌ公国の主都として繁栄,旧市街にはクラッフェ門(14世紀),コルドリエ教会(15世紀),旧公国宮殿(16世紀)が残り,スタニスラス広場周辺は特ににぎわう。郊外での工業は機械,電気,織物,食料品,靴,印刷,ガラス製品など,アルザス・ロレーヌ工業地帯を形成する。また数多くの科学技術専門学校がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナンシー」の意味・わかりやすい解説

ナンシー
Nancy

フランス東部,ムルトエモーゼル県の県都。ロレーヌ地方の中心都市。モーゼル川支流ムルト川に臨む。 12世紀にロレーヌ公領の首都となり,急速に発展。 1766年以降フランス領。普仏戦争 (1870~71) 後,新ドイツ領からの移住者により人口急増。ブリエ鉄鉱山を控え,ロレーヌ工業地帯の主要都市で,東部は同国最大の岩塩産地。鉄鋼電機,工作機械,繊維皮革製品,カットグラスなどを産する。最後のロレーヌ公スタニスワフ1世レシチンスキ (元ポーランド国王) の治世下に建造された広場には,宮殿 (現ロレーヌ美術館) ,コルドリエ聖堂 (15世紀) ,劇場,市庁舎,女婿ルイ 15世のための凱旋門などが,当時の家並みや公園とともに残り,1983年世界遺産の文化遺産に登録された。国立高等美術学校,同建築学校が所在。人口 10万6361(2008)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ナンシー」の意味・わかりやすい解説

ナンシー

フランス北東部,ムルト・エ・モーゼル県の県都。マルヌ・ライン運河に沿いロレーヌ地方の中心地。付近に鉄鉱,岩塩を産し,鉄鋼,機械,化学,繊維,皮革,食品などの工業が行われる。18世紀のロレーヌ公スタニスラスの宮殿と凱旋(がいせん)門,大学(1572年創立),アール・ヌーボーのナンシー派美術館,林業および採鉱冶金の専門校がある。スタニスラス広場,キャリエール広場,アリアンス広場は1983年,世界文化遺産に登録。10万5468人(2006),都市圏人口33万1279人(2006)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「ナンシー」の解説

ナンシー

大分製紙が販売するトイレットペーパーのブランド、また、その商品名。シングル、ダブル2枚重ね、12ロール入り。ブランドはほかに花柄がプリントされた「花スタイル」、色つきの「カラー」などがある。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報