所在(読み)しょざい

精選版 日本国語大辞典 「所在」の意味・読み・例文・類語

しょ‐ざい【所在】

〘名〙
① (━する) あること。存在すること。また、それがある所。ありか。すみか。
※将門記(940頃か)「時に新皇将門が前の陣、未だ敵の所在を知らざるを以て」
越前竹人形(1963)〈水上勉〉一六「その分岐点に近い洲に所在したのが中書島遊廓である」 〔春秋左伝‐定公五年〕
② ここかしこ。ところどころ。
日本外史(1827)二「当是時、除陸奥出羽外、尽係平氏所一レ管、所在源氏、皆為人所擯斥」 〔後漢書‐陳蕃伝〕
③ すること。しわざ。行為。ふるまい。
浄瑠璃烏帽子折(1690頃)三「しょくにんなれどゑぼし屋はお公家まじはり、上品たるしょざいにつれて気も至り」
地位身分境遇。職業。
評判記・難野郎古たたみ(1666頃)序「やらうはそのしょざいにてみをすぎ、ずいふんはなりふりをたしなみ」

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デジタル大辞泉 「所在」の意味・読み・例文・類語

しょ‐ざい【所在】

物事が存在する所。ありか。また、人が居る場所。「責任所在をはっきりさせる」「犯人所在は不明です」
すること。行為。仕事。「所在がなくて退屈している」
身分。地位。境遇。
「―こそ出女でおんななれ、お大名へも知られた関の小まんがてて親を」〈浄・丹波与作
[類語]存在既存現存実在実存現在厳存げんそん存立そんする

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「所在」の読み・字形・画数・意味

【所在】しよざい

すみか。その場所。〔後漢書、陳伝〕時に零陵・桂陽の山を爲す。~、上して之れに駮して曰く、~今二郡の民も、亦た陛下赤子なり。赤子をしてを爲さしむるを致すは、豈に在の貪、其れをして然らしむるに非ざるか。

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