ドイジー(読み)どいじー(英語表記)Edward Adelbert Doisy

精選版 日本国語大辞典 「ドイジー」の意味・読み・例文・類語

ドイジー

(Edward Adelbert Doisy エドワード=アデルバート━) アメリカの生化学者。性ホルモンビタミンKの研究著名。一九四三年ノーベル生理学・医学賞を受賞。(一八九三‐一九八六

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドイジー」の意味・わかりやすい解説

ドイジー
どいじー
Edward Adelbert Doisy
(1893―1986)

アメリカの生化学者。イリノイ大学ハーバード大学に学ぶ。1923年セントルイス大学医学部教授。アレンEdgar Allen(1892―1943)とともに発情ホルモンを研究し、卵巣からエストロン分離した。また、マッコーコデールDonald William MacCorquodale、セイヤーSydney Thayerとともに1935年ブタの卵巣中にエストラジオールを発見するなど、性ホルモンに関する多くの業績を残した。1939年、ムラサキウマゴヤシアルファルファ一種)および腐敗した魚肉から2種類のビタミンK活性物質を取り出し、ビタミンK1・K2と名づけた。K1単離には同年C・P・H・ダムも成功している。ついでK1・K2の物理化学的性質を調べ、その構造を決定し、さらにビタミンK1合成に成功した。これらの業績に対して1943年ダムとともにノーベル医学生理学賞を授与された。

[石館三枝子]

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化学辞典 第2版 「ドイジー」の解説

ドイジー
ドイジー
Doisy, Edward Adelbert

アメリカの生化学者.1916年イリノイ大学で修士号を取得.その後,ハーバード大学へ移り,1920年Ph.D.を取得.アメリカ陸軍衛生隊,ワシントン大学を経て,1923年セントルイス大学の生化学教授となった.女性ホルモンであるエストロン(1929年),エストリオール(1930年),エストラジオール(1935年)の単離に成功した後,1939年デンマークの生化学者Henrik Damとは独立ビタミンKの分離および合成に成功した.さらに,ビタミンKがアルファルファから分離された K1 と,魚肉から分離された K2 とに区別されることを明らかにした.この功績により,1943年Damとともにノーベル生理学医学賞を受賞した.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報