テキ・おそれる・うれえる(漢字)

普及版 字通 の解説


11画

[字音] テキ
[字訓] おそれる・うれえる

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は易(えき)。易に剔(てき)の声がある。〔説文〕十下に「(つつし)むなり」とするが、〔玄応音義、五〕など諸書に引いて「くなり」とするのがよく、おそれる意。〔易、乾、九三〕に「夕に(てきじやく)たり。(あやふ)けれども咎(とが)无(な)し」とみえる。

[訓義]
1. おそれる、おどろく、おじる。
2. うれえる、いたわる。
3. つつしむ。

[古辞書の訓]
名義抄 イタム/々・切々 オソル・ヲノノク・アヤフシ 〔字鏡〕 ハナツ・アヤフシ・タヒラカ・ヤマシ・ウレフ・ヲソル 〔字鏡集〕 イタハル・ヲソル・ヲノノク・アヤフシ・ワヅラフ・イタム

[語系]
thyek、nyukは声義近く、(でき)は〔広雅、釈詁二〕に「憂ふるなり、傷むなり」、〔爾雅、釈言〕に「思ふ」とみえ、声義の近い語である。

[熟語]

[下接語]
・愧・兢・驚・懼・惶・惨・慚・愁・悛・悚・震・惴・夕・怛・憂

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報