シュウ(シウ)・ふるざけ・かしら(漢字)

普及版 字通 の解説


9画

[字音] シュウ(シウ)
[字訓] ふるざけ・かしら

[説文解字]

[字形] 象形
(酉)(ゆう)は酒の形。上に(八)を加え、器中の酒気の発することを示す。曾が釜(ふそう)(こしき)の上に烹炊の気を加えているのと同じ。〔説文〕十四下に「繹酒(えきしゆ)なり」とあり、繹酒は酒(えきしゆ)、久酒の意。〔方言、七〕に「河より以北、趙・魏の、~久熟をと曰ふ」とみえる。〔礼記、月令〕「(仲冬の月)乃ち大に命ず」とは、冬醸のことを命ずるをいう。蛮族の長を豪というのは、おそらく仮借。金文に虜の字を(獸)に作り、捕虜を「執」という。獸(獣)は狩の初文。執とは捕虜・戦獲の意であろう。

[訓義]
1. ふるざけ、よく熟する、うむ。
2. おわる、なる。
3. と通じ、すぐれる、まさる、おさ、かしら。

[古辞書の訓]
名義抄 スグル・ヲハル

[声系]
〔説文〕に声として(猶)・など十字を収める。十上は「(さる)の屬なり」とあり、また「一に曰く、西にて、犬子を謂ひてと爲す」とみえる。〔爾雅、釈詁〕に「は謀なり」とあり、神に諮謀することをいう。そのとき酒と犬牲とを用いるのであろう。金文にはの字を用いる。

[熟語]

[下接語]
・姦・悍・群・豪・大・蛮・雄

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報