クリア・レギス(読み)クリアレギス

百科事典マイペディア 「クリア・レギス」の意味・わかりやすい解説

クリア・レギス

原義は〈王の会議〉。カペー朝のフランスにおいて封建諸侯を構成員として開催されたが,13世紀には衰微し,その機能は全国三部会にとって代わられた。しかし国王側近からなる狭義のクリア・レギスは国王の行政を担当する機能をもつ会議体として残存し,やがて高等法院Parlementと会計法院Chambre de comptesがそこから分離したが,残る評議会Conseilは国王の補佐機関としての役割を演じつづけた。プランタジネット朝イングランドにおいても,直接封臣全員から成る大評議会Great councilと,国王側近だけをメンバーとする小評議会Small councilに分かれたが,後者からはさまざまな行政機関が裁判所の形をとって分化していった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリア・レギス」の意味・わかりやすい解説

クリア・レギス
Curia Regis

イギリス,ノルマン朝時代の中央の政治機関。王政庁,王会とも訳される。王の主宰もとに,王の家政を司る側近の臣下および直属封臣によって構成され,行政,司法立法の諸機能を果した。

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