中央(読み)チュウオウ

デジタル大辞泉 「中央」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐おう〔‐アウ〕【中央】

距離・場所・順序などが、どの端からも等しく離れていること。中心。まんなか。「町の中央にある公園」「中央値」
ある組織や機関の中で、最も重要な機能をになっているところ。中枢。「中央に意見を具申する」「党の中央
中央官庁の置かれている土地。首都。「行政機関中央に集中する」⇔地方
[類語]真ん中中心まん真ん中ど真ん中正中せいちゅう中点しんセンターただなかまっただなかあいだ

ちゅうおう【中央】[東京都の区]

東京都23区の一。昭和22年(1947)日本橋・京橋の両区が合併して成立。銀座日本橋などの繁華街兜町かぶとちょうの株屋街などがある。人口12.3万(2010)。

ちゅうおう【中央】[山梨県の市]

山梨県中部にある市。甲府盆地の南部に位置し西端を釜無川が、中部を笛吹川が流れる。トウモロコシ、ナス、トマトなどの栽培が盛ん。平成18年(2006)2月に豊富村・玉穂町・田富町が合併して成立。人口3.1万(2010)。

ちゅうおう【中央】[熊本市の区]

熊本市の区名。市域の中心に位置し、熊本城水前寺公園がある。

ちゅうおう【中央】[浜松市の区]

静岡県浜松市の区名。人口の大半が暮らす市南部を占める。商工業が盛ん。令和6(2024)年、中・東・西・南の各区と北区三方原地区が統合されて成立。

ちゅうおう【中央】[大阪市の区]

大阪市の区名。平成元年(1989)東区と南区が合併して発足。船場商業地、道頓堀川付近の歓楽街官庁街などがある。

ちゅうおう【中央】[神戸市の区]

神戸市の区名。生田いくた区と葺合ふきあい区とが昭和55年(1980)合併して成立。

ちゅうおう【中央】[札幌市の区]

札幌市の区名。政令指定都市となった昭和47年(1972)成立。

ちゅうおう【中央】[福岡市の区]

福岡市の区名。商業街博多に対する城下町福岡の地。

ちゅうおう【中央】[千葉市の区]

千葉市の区名。市の中心部と蘇我そが、浜野などを含む。

ちゅうおう【中央】[さいたま市の区]

さいたま市の区名。市域の中心に位置し、さいたま新都心がある。旧与野市にあたる地域。

ちゅうおう【中央】[新潟市の区]

新潟市の区名。JR新潟駅があり、駅付近は繁華街が発達している。

ちゅうおう【中央】[相模原市の区]

相模原市の区名。区役所や市立図書館などの公共施設が多い。

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精選版 日本国語大辞典 「中央」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐おう ‥アウ【中央】

[1] 〘名〙
① まんなか。ただなか。中心。
(イ) 位置がまんなかであること。
※性霊集‐一(835頃)遊山慕仙詩「眷属猶如雨、遮那坐中央
日葡辞書(1603‐04)「テンノ chùuǒ(チュウワウ)」 〔詩経‐秦風・蒹葭〕
(ロ) 時間的な中間。また、中途。
※建内記‐正長二年(1429)七月二〇日「可披露之由兼約諾大館之上者、中央非披露也」
② 中心となる枢要な位置。たいせつな役目。また、その位置・役目にあるもの。枢軸。
※評判記・色道大鏡(1678)五「然るに此品に至るといふは、当道の中央(チウワウ)にて〈略〉、心をさとす処也」
※女猿(1948)〈田中千禾夫〉二「中央には俺から云っとく」
③ 考えや行動がかたよっていないこと。中正。中庸。
※授業編(1783)七「例の老のくり言ながら詩の妙処は其中央(チウワウ)にあらんのみ」
④ 首府。首都。また、政府。
※真理の春(1930)〈細田民樹〉島の噴煙「だが、そりゃあ中央(チウオウ)の命令でせう?」
[2]
[一] 東京都二三区の一つ。昭和二二年(一九四七)日本橋・京橋の両区が合併して成立。隅田川下流の右岸にある。室町から日本橋・銀座を経て新橋にかけては百貨店、専門店、銀行などが並ぶ商業地区で、築地には海産物問屋・中央卸売市場、兜(かぶと)町には東京証券取引所があり、隅田川の河口に東京港晴海埠頭がある。千代田区とともに東京の都心部を形成する。
[二] 札幌市の行政区の一つ。昭和四七年(一九七二)成立。市の中心部から円山(まるやま)の一帯を含む。
[三] 福岡市の行政区の一つ。昭和四七年成立。市の中心部を占め、大濠公園がある。
[四] 神戸市の行政区の一つ。昭和五五年(一九八〇葺合区生田区が合区して成立。市の政治・経済の中心地で、海上に人工島のポートアイランドがある。
[五] 大阪市の行政区の一つ。平成元年(一九八九)東区と南区が合区して成立。大阪城公園がある。
[六] 千葉市の行政区の一つ。平成四年(一九九二)成立。市の中心から千葉港を含む。
[七] さいたま市の行政区の一つ。平成一五年(二〇〇三)成立。市域の中心に位置し、さいたま新都心がある。
[補注]「色葉字類抄」には「中央 チウヤウ」とある。

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改訂新版 世界大百科事典 「中央」の意味・わかりやすい解説

中央[市] (ちゅうおう)

山梨県中央部の市。2006年2月田富(たとみ)町,玉穂(たまほ)町と豊富(とよとみ)村が合体して成立した。人口3万1322(2010)。

中央市北西部の旧町。旧中巨摩(なかこま)郡所属。1968年町制。人口1万7267(2005)。甲府盆地南部に位置し,南を笛吹川,西を釜無川が流れ,町の南端で合流する。水田のひろがる典型的な農業地帯で,米作,野菜栽培,養鶏が盛んであるが,旧甲府市の近郊にあるため,近年都市化が進み,人口も増加している。JR身延線が通じ,東花輪駅がある。

中央市北部の旧町。旧中巨摩郡所属。1985年町制。人口1万0787(2005)。甲府盆地南部に位置し,南境を笛吹川が西流する。米麦作,養蚕を主体とする農業の盛んな地域であったが,甲府市近郊に位置するため近年は都市化が進展し,農業も野菜や果樹の栽培,畜産を主とする都市近郊型へと変化している。住宅団地も建設され,北部に造成された国母工業団地を中心に工業生産も伸びている。下河東地区に国立山梨医科大学(現,山梨大学医学部)がある。永源寺の木造聖観音立像,観盛院の木造薬師如来座像は重要文化財に指定されている。JR身延線が通じる。

中央市南部の旧村。旧東八代郡所属。人口3596(2005)。北部は笛吹川南岸の沖積地,中部は曾根丘陵,南部は御坂山地よりなり,中央部を笛吹川の支流浅利川が北流する。傾斜地は桑園,低地は水田に利用されてきたが,近年,傾斜地は野菜,果樹栽培に転換している。丘陵地では縄文~弥生時代の土器が出土し,多くの古墳も存在。鎌倉時代の弓の名人浅利与市の館跡と墓地がある。
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中央(熊本) (ちゅうおう)

中央(岡山) (ちゅうおう)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中央」の意味・わかりやすい解説

中央
ちゅうおう

岡山県中部,美咲町中部の旧町域。津山盆地南西部から吉備高原にまたがる。 1955年加美町と三保村,打穴 (うたの) 村,大垪和 (おおはが) 村の3村が合体して中央町が成立。 2005年町,柵原町と合体して美咲町となった。農林業が主産業で,吉備高原ではタバコの栽培が行なわれる。 JR津山線亀甲駅付近が中心集落。二上山頂の両山寺の護法祭は厄よけ,豊年祈願の奇祭で知られ国の重要無形民俗文化財に指定。一部は吉備清流県立自然公園に属する。

中央
ちゅうおう

熊本県中部,美里町西部の旧町域。熊本平野の南東端,および九州山地の北麓にあたる。 1955年中山村と年禰 (としね) 村が合体して中央村となり,1975年町制。 2004年砥用町と合体して美里町となった。かつては養蚕が盛んで県内有数の繭生産量を誇ったが,近年は米作のほか施設園芸,畜産が主産業。一部は五木五家荘県立自然公園に属する。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「中央」の解説

中央

正式社名「中央株式会社」。英文社名「CHUOH Co., Ltd.」。倉庫・運輸関連業。昭和23年(1948)「中央麻袋株式会社」設立。同42年(1967)現在の社名に変更。本社は東京都墨田区東向島。倉庫会社衣料品・雑貨メーカーなどの物流業務を受託。物品の仕分け・梱包・発送管理などを行う。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

普及版 字通 「中央」の読み・字形・画数・意味

【中央】ちゆうおう(あう)

まんなか。〔荘子、天下〕我、天下の中央を知る。燕の北、越の南、是れなり。

字通「中」の項目を見る

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