キン・ねばつち・ねる(漢字)

普及版 字通 の解説


11画

[字音] キン
[字訓] ねばつち・ねる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は(かん)。〔説文〕十三下に「黏土(ねんど)なり」とし、(黄)の省に従う会意字とするが、字はに従う。は焚巫(ふんぷ)の象で、飢饉関係の字は多くその声義を承ける。行き倒れを道(どうきん)といい、道の者は土中に埋めて、邪霊のはたらかぬように塗りこんだ。

[訓義]
1. ねばつち、ぬる。
2. と通じ、ねる。
3. と通じ、わずか。
4. 謹と通じ、つつしむ。
5. 薬草、烏頭。

[声系]
〔説文〕に声として瑾・(謹)・・饉・(勤)・覲など十四字を加える。おおむね飢饉に関する字であったと考えてよい。

[語系]
・饉・ginは同声。瑾・kinも声が近い。は焚巫の象であるに従い、瑾・謹もその災厄を防ぎ祓う意をもつものであろう。

[熟語]

[下接語]
・苦・乾・天・枌・緑

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報