ガーマ(読み)Gama,Duarte da

朝日日本歴史人物事典 「ガーマ」の解説

ガーマ

生年生没年不詳
16世紀のポルトガル貿易商兼船長。ザビエルの友人でイエズス会宣教師の日本渡航に尽力した。天文19(1550)年以降,毎年上川島(中国)から日本へ6回航海した。同20年豊後(大分県)日出に来着すると,山口にいたザビエルは彼の商船を訪れ,また豊後国主大友義鎮(のち宗麟)にも謁した。ザビエルは同船でインドへ帰り,義鎮はインド副王宛使者を同乗させた。翌21年ガーマの船は義鎮の使者とガーゴ神父らを乗せて鹿児島経由で豊後へ来着した。弘治1(1555)年平戸から上川島へ帰港した彼の船はかつて経験しなかったほどの豊富な商貨を積載した。平戸領主松浦隆信の上川島滞留中のイエズス会インド管区準管区長ベルシオール宛書翰は同船で託送されたようである。<参考文献>岡本良知『十六世紀日欧交通史の研究

(五野井隆史)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ガーマ」の解説

ガーマ Gama, Duarte da

?-? ポルトガルの貿易商。
天文19年(1550)根拠地の明(中国)から肥前平戸(長崎県)に来航。鹿児島に滞在中のフランシスコ=ザビエルを平戸によびよせ,キリスト教普及の契機をつくる。翌年豊後(ぶんご)(大分県)日出(ひじ)にいき,ザビエルと大友宗麟(そうりん)があう機会をもうけた。

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