出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
日常的なトピック(流行,買物,選挙など)に関して,周囲の人々の意思決定に対人的な影響を及ぼす人。1940年のアメリカ大統領選挙の際に,投票行動の調査を実施したラザースフェルドP.F.Lazarsfeldらによって名づけられた。影響を受ける相手はフォロアーと呼ばれる。オピニオン・リーダーは社会的地位や階層の点でフォロアーと同質的な存在であり,したがって彼らの影響は,全社会的規模での指導者や専門家による上から下への〈垂直的リーダーシップ〉とは異なり,〈水平的リーダーシップ〉として行使される。また,近代的な社会では,少数の人間が多くのトピックにわたって重複的にリーダーになることは少なく,トピックごとに,そのトピックに対する関心が比較的高く,マス・メディアなど外部の情報源によく接触している人がリーダーと認められるのがふつうである。オピニオン・リーダーの影響力は,彼らが所属する集団の外部からの情報や影響を,助言や示唆という形で,フォロアーとしての集団成員に仲介するという,〈中継機能〉に由来するところが大きい。
執筆者:竹内 郁郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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… ところが1960年前後になると,マスコミ研究者の間から,〈弾丸理論〉見直しの動きが強まった。なかでも有力だったのがパーソナル・コミュニケーションの実態調査をふまえたラザースフェルドらの〈2段階の流れ論〉で,マスコミはまずオピニオン・リーダーに受け止められ(第1段階),そこでろ過,変形,強調,反論付加などされてその周辺にいる集団メンバーに伝えられる(第2段階)ので,マスコミの影響力が直接に発揮されるというより,オピニオン・リーダーが対面集団face‐to‐face groupの中でもつ個人的影響personal influenceの方が大きい,とする理論である。これに対してクラッパーJ.T.Klapperは,多くの実験や社会調査の結果を総括して,人々の先有傾向predispositionを〈変化〉させる働きが強いのはパーソナル・コミュニケーションの方で,マスコミは先有傾向を〈強化〉する働きが強いという結論を引き出した。…
※「オピニオンリーダー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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