オオハリアリ(英語表記)Brachyponera chinensis

改訂新版 世界大百科事典 「オオハリアリ」の意味・わかりやすい解説

オオハリアリ (大針蟻)
Brachyponera chinensis

膜翅目アリ科の昆虫ハリアリ亜科のアリではもっともふつうに見られる種類で,働きアリの体長は4.5~5mm,全体に黒色で多少光沢がある。地中朽木の中などに営巣し,肉食性で小型の昆虫などを捕食する。雌雄羽アリ初夏のころに出現する。北海道,東北地方の北部を除く日本全国に分布するほか,朝鮮半島台湾,中国の一部からも知られている。毒針がよく発達していて,刺されるとハチに刺されたような痛みがある。一般的には人間生活とはほとんどかかわりがないが,このアリが鉱山の坑道内に発生し作業員が被害を受けた例がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のオオハリアリの言及

【ハリアリ(針蟻)】より

…全世界に分布し,とくに湿潤な熱帯地方には多くの種類が分布している。日本産のものはノコギリハリアリAmblyopone silvestrii,ワタセハリアリProceratium watasei,オオハリアリBrachyponera chinensis,メクラハリアリCryptopone sauteri,アギトアリOdontomachus monticolaなど13属約30種類。見かけ上の腹柄は1節で,雌アリと働きアリは尾端に毒針を備えている。…

【ハリアリ(針蟻)】より

…全世界に分布し,とくに湿潤な熱帯地方には多くの種類が分布している。日本産のものはノコギリハリアリAmblyopone silvestrii,ワタセハリアリProceratium watasei,オオハリアリBrachyponera chinensis,メクラハリアリCryptopone sauteri,アギトアリOdontomachus monticolaなど13属約30種類。見かけ上の腹柄は1節で,雌アリと働きアリは尾端に毒針を備えている。…

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