デジタル大辞泉 「ま」の意味・読み・例文・類語 ま[感] [感]「まあ」に同じ。「おや、―、噂をすれば」〈二葉亭・浮雲〉 ま[接尾] [接尾]名詞、形容詞の語幹、動詞の未然形、打消しの助動詞「ず」などに付いて、そのような状態である意を表す。多く「に」を伴って副詞句をつくる。「大和は国のまほら―」〈景行紀・歌謡〉「ぬばたまの夜見し君を明くる朝逢はず―にして今そ悔しき」〈万・三七六九〉 ま[五十音] 1 五十音図マ行の第1音。両唇鼻音の有声子音[m]と母音[a]とから成る音節。[ma]2 平仮名「ま」は「末」の草体から。片仮名「マ」は「万」と「末」との初2画の混合からできたものといわれる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「ま」の意味・読み・例文・類語 ま [1] 〘副〙 =まあ(一)※狂言記・丼礑(1660)「ま、ここへうってみませう」[2] 〘感動〙 =まあ(二)※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「おや、ま、噂をすれば影とやらだよ」 ま 〘接尾〙 形容詞の語幹や名詞、動詞の未然形、打消の助動詞「ず」などさまざまな語について、そのような状態である意の体言をつくり、さらに助詞「に」を伴って副詞句をつくる。「とひとまに」「まほらまに」「ふつまに」「かえらまに」「逢わずまに」など。 ま 〘助動〙 推量の助動詞「む」の変化形。「まく」「まくほし」など、ク語法として現われるので、未然形とみなされる。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「ま」の意味・わかりやすい解説 ま 五十音図第7行第1段の仮名で、平仮名の「ま」は「末」の草体から、片仮名の「マ」は「万」「末」それぞれの初めの2画の混合からできたものである。万葉仮名では「麻、末、滿、万、磨、摩、魔、馬(以上音仮名)、眞、前、間、鬼(以上訓仮名)」などが使われた。ほかに草仮名として「(末)」「(万)」「(萬)」「(滿)」「(馬)」「(眞)」などがある。 音韻的には/ma/で、両唇を閉じた唇内鼻音の[m]を子音にもつが、「あまねし―あばねし(遍)」「つまびらか―つばひらか(審)」などのように、語によっては[b]と子音交替する場合もある。[上野和昭] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例