黔驢の技(読み)けんろのぎ

故事成語を知る辞典 「黔驢の技」の解説

黔驢の技

見かけだおしで、思ったほどの能力がないことのたとえ。

[由来] 八~九世紀の中国の文人柳宗元の「三戒・黔の驢」という文章に見える物語から。中国の黔という地方(現在の貴州省)には、がいませんでした。そこで、ある人が驢馬を放したところ、初めて驢馬を見た虎は、その大きな図体と鳴き声に、恐がって近寄ることもできません。しかし、次第に慣れた虎が近づいてみたところ、驢馬は怒って虎を蹴飛ばしました。そこで、「技、これとどまるのみ(この程度の技しかないんだ)」と悟った虎は、躍りかかって驢馬を食べてしまったということです。

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