鶴居(読み)つるい

改訂新版 世界大百科事典 「鶴居」の意味・わかりやすい解説

鶴居[村] (つるい)

北海道東部,釧路支庁阿寒郡の村。人口2627(2010)。タンチョウ(特天)の生息する村として有名。阿寒カルデラの南麓にあり,釧路川の支流幌呂(ほろろ)川,雪裡(せつり)川が南流,南の釧路市にかけて広大な泥炭地の釧路湿原が広がる。1916年に移民入植,大正中期には団体入植も行われた。約1万頭の乳牛を飼育し,大規模な牧草地造成や開拓パイロット事業が進められている。タンチョウはヨシなどの茂る湿原ドジョウタニシなどを食べ,留鳥として生息する。湿原植物,湿原動物の宝庫でもあり,村域の一部は天然保護地域に指定されている。阿寒岳の展望にすぐれる鶴見峠がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報