鴨都波一号墳(読み)かもつばいちごうふん

日本歴史地名大系 「鴨都波一号墳」の解説

鴨都波一号墳
かもつばいちごうふん

[現在地名]御所市宮前町・大字三室など

葛城かつらぎ山から流れる柳田やなぎだ川と南方から流れる葛城川に挟まれた段丘上に立地する。この段丘上には鴨都波遺跡として知られる弥生時代の拠点的大集落があり、古墳はこの遺跡の範囲内に含まれている。平成一一年(一九九九)、病院建設に伴う事前調査で確認された。周囲には弥生時代の周溝墓、古墳時代の木棺墓・埴輪棺が近接して築かれている。墳形は南北二〇メートル、東西一六メートルの規模をもち、北東隅に陸橋がある。周囲を巡る濠は三〜五メートルで、濠底から墳頂まで一・五メートルの高さをもつ。

埋葬施設は墳丘中央に南北に主軸をもつ粘土槨で、内部の割竹形木棺は長さ四・三メートル、幅〇・四三メートルである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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