高野郡(読み)たかのぐん

日本歴史地名大系 「高野郡」の解説

高野郡
たかのぐん

和名抄」国郡部の白河郡の注に「之良加波 国分為高野郡」とある。高野郷が一〇世紀の初頭に昇格したらしい。正保三年(一六四六)調べの奥州高野郡南郷八槻近津大明神祭礼御升廻之次第(八槻神社文書)に「台宿分 稲沢・高田・十郎内・源次郎内・まへはら・太郎うち・上田・小郡之内・九郎内・ツ喜見内・和礼鑪内・細木内」とある。小郡おごおりは高野郡衙の遺名とみることができる。小郡が三郷からなる小郡を意味するとすれば、高野郡は高野郷・常世とこよ郷・依上よりかみ郷の三郷と入野いの郷の一部の領域と考えられる。現東白川郡棚倉たなぐらながれに県指定史跡流の廃堂跡があり、礎石と古瓦が多量に出土している。礎石は三六個遺存し、五間に四間で南面し、桁行一五・四メートル、梁行一二・三メートルの仏堂である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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