駆出・狩出(読み)かりいだす

精選版 日本国語大辞典 「駆出・狩出」の意味・読み・例文・類語

かり‐いだ・す【駆出・狩出】

〘他サ四〙
① =かりだす(駆出)①〔文明本節用集(室町中)〕
※滑稽本・七偏人(1857‐63)四「全体こんこんと鳴ますれば、狐で無(なく)ってはならないと存じて〈略〉化もの屋敷の方を狩(カリ)いだして見ましたなら」
大乗院寺社雑事記‐文明一五年(1483)四月一五日・紙背(政覚宛忠顕書状)「散花の御とて、私まても人なみなみにかり出され候間、迷惑此事候」

かり‐だ・す【駆出・狩出】

〘他サ五(四)〙
① (動物などを、その隠れている所から)追い立てて出す。かりいだす。かりいず。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※伊蘇普物語(1873)〈渡部温訳〉三九「猟犬、〈略〉兎を殴出(カリダ)して」
② ある目的のために、人をせかしたり、うながしたりして、引き出す。かりいだす。
真理の春(1930)〈細田民樹〉島の噴煙「いやがる百姓役場に狩(カ)りだして」

かり‐い・ず ‥いづ【駆出・狩出】

〘他ダ下二〙 =かりだす(駆出)
※枕(10C終)九「犬はかりいでて、滝口などしておひつかはしつ」

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