馬銭・番木鼈(読み)マチン

精選版 日本国語大辞典 「馬銭・番木鼈」の意味・読み・例文・類語

マチン【馬銭・番木鼈】

〘名〙 (中国語から)
フジウツギ科の常緑小高木。熱帯アジア・オーストラリア北部原産。高さ約五メートル。葉は卵円形で対生し、革質で長さ一〇センチメートル内外。花は先の五裂した白い筒状鐘形花で小枝の先端に密集して咲く。果実橙黄色ダイダイに似ている。種子は円盤状で径二センチメートル内外。種子はホミカ馬銭(マチンし)などと呼ばれ猛毒ストリキニーネを精製し強壮薬や殺虫剤に用いる。ストリキニーネのき。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② ①の種子から製した薬。その少量を健胃、強壮の目的に使う。毒性が強く、犬や鼠を殺すのにも用いられ、また、江戸時代は、犬にかまれた時に用いるものとされた。馬銭子。ばんぼくべつ。ホミカ。
仮名草子浮世物語(1665頃)三「馬銭(マチン)といへる毒を飼て殺したるらん」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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