雷電温泉(読み)らいでんおんせん

日本歴史地名大系 「雷電温泉」の解説

雷電温泉
らいでんおんせん

[現在地名]岩内郡岩内町字敷島内

雷電岬の東にある温泉。国道二二九号沿いにある。近世末期(弘化年間)江差徳次郎が「笹小屋を営み年々雪中山越の旅人の木賃宿をなし温泉を振舞ひたるか発端」であるという(「佐藤家記録」岩内町史)。徳三郎ともいう。一八五六年(安政三年)雷電越山道が開削された際、イワナイ場所請負人仙北屋仁左衛門がユウナイ(湯内)脇本陣を建て、家守を置いて一所の温泉を開いたとされる(岩内町史)。「廻浦日記」にユーナイとあり、「此処温泉の滝有」「温泉一壺有。其湯小屋入て此夜は止宿とぞ定めたりけり」と記される。またユウナイの湯の沢に番屋一軒が置かれていた(「蝦夷日誌」二編)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雷電温泉」の意味・わかりやすい解説

雷電温泉
らいでんおんせん

北海道西部、後志(しりべし)総合振興局管内の岩内町(いわないちょう)にある温泉。渡島(おしま)半島西岸の雷電海岸にある。地名アイヌ語のカムイルオマ(神の道がある意)の転訛(てんか)とも、ライニ(枯れた水)の意ともいう。源泉は湯内川(ゆないがわ)上流にあり、1961年(昭和36)ボーリングに成功したものを引き湯する。泉質硫酸塩泉。国道229号に沿い、JR小樽(おたる)駅からバスの便がある。

[瀬川秀良]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雷電温泉」の意味・わかりやすい解説

雷電温泉
らいでんおんせん

北海道西部,岩内町にある温泉。積丹半島南の基部近く日本海に面する。泉質は硫酸温泉。泉温は 58℃。海食崖の続く岩石海岸にあって,行楽や磯釣りに好適。ニセコ積丹小樽海岸国定公園に属する。

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