釜谷村(読み)かまやむら

日本歴史地名大系 「釜谷村」の解説

釜谷村
かまやむら

[現在地名]上磯かみいそ郡木古内町字釜谷・字大釜谷おおかまや御宮野おみやの

明治初年から明治三五年(一九〇二)まで存続した村。現町域の北端を占め、東から南は津軽海峡に面する。北西から流れてきた大釜谷川が津軽海峡に注ぐ。シャクシャインの戦に関連して「津軽一統志」の「松前より下狄地所付」に「かまや 家三軒」とみえる。元禄郷帳の「従松前東在郷并蝦夷地之覚」に「かまや村」、享保十二年所附に「竈谷村 此辺滝ノ沢迄一里」と記され、天保郷帳では「従松前東在」に村名がみえる。

享保二年(一七一七)の「松前蝦夷記」によると「かまや山」は鷹打場。

釜谷村
かまたにむら

[現在地名]尾口村釜谷

五味島ごみしま村の南、手取川左岸に位置し、支流大谷おおたに川がつくる河岸段丘上に集落がある。化政期頃のものとされる石川郡絵図(県立歴史博物館蔵)には釜屋と記され、「かまや」ともよばれたらしい。永禄四年(一五六一)六月一一日の太郎右衛門売券(山口文書)に売却された山の四至として「南ワカマタニハントウノモチフンヲカキリ」とあり、当地のことと考えられる。越前国正保郷帳に村名がみえ、田高四石余・畑高七石余。

釜谷村
かまやむら

[現在地名]潮来町釜谷

北浦の西岸にあり、西は大生おおう村、南は水原みずはら村。中世は大生郷に属し、応安年間(一三六八―七五)の海夫注文(香取文書)に「鎌谷津」の名がある。村名について「常陸誌料郡郷考」は「鎌谷村ハ大生郷ノ浜村ナレバ所謂膳炊屋舎ノ地ニシテ竈谷ノ義ヲ以テ名トセシコト知ルベシ」と記す。

釜谷村
かまやむら

[現在地名]松前郡福島町字塩釜しおがま

近世から明治初年まで存続した村で、天保郷帳の東在に福島村枝郷として村名がみえる。ほぼ南流して津軽海峡に注ぐ福島川の左岸に位置する。安永年間(一七七二―八一)以降製塩が盛んに行われ、「常磐井家福島沿革史」によると安永元年釜谷(塩釜)神社が建立された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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