木古内町(読み)きこないちよう

日本歴史地名大系 「木古内町」の解説

木古内町
きこないちよう

面積:二二一・八八平方キロ

昭和一七年(一九四二)一〇月一日上磯かみいそ木古内村が町制施行して成立。渡島支庁管内の南西部に位置し、南は知内しりうち町、北東は上磯町に接し、北は檜山支庁檜山郡厚沢部あつさぶ町、西は同郡上ノ国かみのくに町、南東に津軽海峡が広がる。町域は東西二二・五キロ、南北一七・七キロに及ぶ。知内町との境をなす建有たてあり川をはじめ、木古内川・佐女さめ川・大平おおひら川・蛇内へびない川・幸連こうれん川・かめ川、上磯町との境をなしている大釜谷おおかまや川など、町内を流れる河川は津軽海峡に注いでいる。町の北東部に位置する釜谷かまや付近から上磯町にかけて高さ五―一〇メートルの海岸段丘が発達し、平坦な面では畑や牧場が広がる。同町側から釜谷泉沢いずみさわ札苅さつかり・木古内の四漁港がある。集落は沿岸部に帯状に広がり、南部で東流する木古内川の河口付近に木古内市街地がある。また同川の支流中野なかの川・瓜谷うりや川と本流の流域に耕作地が形成されている。津軽海峡に沿って平野が広がり、段丘地の後背には北部のかつら(七三三・五メートル)梯子はしご(五六二・七メートル)から南西部にかけて標高二〇〇―五〇〇メートルの丘陵性の山地が続き、南西端にとがり(六〇四メートル)がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「木古内町」の意味・わかりやすい解説

木古内〔町〕
きこない

北海道南西部,津軽海峡に面する町。 1942年町制。地名はアイヌ語のリロナイ (潮の差入る川の意) に由来。和人来住は嘉吉3 (1443) 年と伝えられ,1886年旧庄内藩士族 105戸が入植した。瓜谷川,木古内川,中野川流域では農業が行われ,主要農産物は米,ジャガイモなど。酪農も盛んで牛乳を生産。北部の山地はブナなどの木材を産出漁業ではホッケなどを対象とする定置網漁業ほかホタテガイやワカメ養殖も行われる。佐女川 (さめかわ) 神社の寒中禊 (みそぎ) の行事は有名。 JR江差線と津軽海峡線が分岐し,国道 228号線が通じる。面積 221.87km2人口 3832(2020)。

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