金平・公平(読み)きんぴら

精選版 日本国語大辞典 「金平・公平」の意味・読み・例文・類語

きんぴら【金平・公平】

[1] 金平浄瑠璃の主人公の名。源頼光の四天王の一人である坂田金時の子。怪力剛勇にして武勇に秀で、さまざまのすぐれた武功を立てる。
※浮世草子・好色貝合(1687)下「露転つよき事金平(キンヒラ)もはだし也」
[2] 〘名〙
※古郷帰の江戸咄(1687)六「金平(キンヒラ)を作り岡清びゃう死して惜や思へば学もたけつな」
※浮世草子・男色大鑑(1687)二「懐(ふところ)より具足着たる金平(キンヒラ)をたまはりける」
④ (形動) 丈夫で堅固なこと。気が強くしっかりしたさま。
※雑俳・住吉みやげ(1708)「子をうちつける公平な嚊」
※浮世草子・好色一代女(1686)五「とうから出来いてかなはぬ物、金平(キンヒラ)のはつが唐瘡(とうがさ)高津の涼み茶屋」
⑥ 「きんぴらのり(金平糊)」の略。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕
※随筆・嬉遊笑覧(1830)六下「また牛旁の煑やうに金平あり」
雑魚しょうゆと砂糖を用いていりつけた食品

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