重久名(読み)しげひさみよう

日本歴史地名大系 「重久名」の解説

重久名
しげひさみよう

中世の曾於そお(曾野)郡などにあった名。うち曾於郡重久名は現在の重久を遺称地として一帯に比定される。大隅国大介・税所職・押領使職、曾野郡司職止上大宮司職などを歴任した税所氏一族の所領で、「重」は税所氏の仮名の通字である。税所氏一族は当名のほかにも同じ曾野郡内に重枝しげえだ名・重武しげたけ名・重富しげとみ名などの所領を有していた。文暦二年(一二三五)一月一九日、藤原篤明(仮名重久)は先祖相伝の地である須加尾条内の石風田四段を仮名吉祥丸に売却している(「仮名重久田地売券」台明寺文書)。須加尾は現在の小字須川すがわ須川原すごばいにあてられ、石風田四段の四至は東と北は峰、西は谷川、南は「小太郎検校横道」であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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