精選版 日本国語大辞典 「遣付」の意味・読み・例文・類語
やり‐つ・ける【遣付】
〘他カ下一〙 やりつ・く 〘他カ下二〙
※虎寛本狂言・米市(室町末‐近世初)「毎年遣り付た事じゃに依って、今とふて遣らう」
② 「飲む」「食う」また「する」を強めていう語。やっつける。
※歌舞伎・七月二八曙(1773)中「是も与兵衛からかねをせしめるつもりで何(なに)もかも大概やり付た所で」
③ やりこめる。うちまかす。やっつける。
④ とにかくやってしまう。思い切ってやる。
やっ‐つ・ける【遣付】
〘他カ下一〙 (「やりつける(遣付)」の変化した語)
① 「する」の意を強めたり、ののしったりしていう語。思い切ってやる。荒っぽくやる。決行する。また、しおおせる。
※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)四「一向に此法印は始終夢中でやっ付たと」
② 「飲む」「食う」の意を強めたり、ののしったりしていう語。
③ 相手をひどい目にあわせる。また、負かしたり、殺したりする。
※洒落本・太平楽記文(1784)「ちっとづつやっつけておくと、ばかにしゑゑねへのふ」
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