精選版 日本国語大辞典 「里芋」の意味・読み・例文・類語
さと‐いも【里芋】
〘名〙 サトイモ科の多年草。熱帯アジア原産で、日本へは古く渡来し、各地で栽培されている。高さ約一メートル。地下に卵形または楕円形で節の多い球茎がある。葉は長さ三〇~五〇センチメートルの楯形で長柄をもち四、五枚ずつ根もとからはえる。雌雄同株。夏、葉間から花茎をのばし、黄色で筆状の仏炎苞(ぶつえんほう)に包まれた肉穂花をつける。球茎を食用とし、また、葉柄も食べられる。品種が多く、秋から冬にかけての重要な蔬菜。漢名、芋。いも。はたけいも。たいも。いえついも。つるのこいも。はすいも。《季・秋》
▼さといもの花 《季・夏》
※俳諧・杉風句集(1785)「里芋の長なり畠中の庄司とやらん」
[補注]古くイヘツイモなどと呼ばれたが、おそくとも一六世紀末にはサトイモの名が現われた。ともに人の住む地域でとれることからの称であろう。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報