遊楽部岳(読み)ゆうらつぷだけ

日本歴史地名大系 「遊楽部岳」の解説

遊楽部岳
ゆうらつぷだけ

熊石くまいし町と北檜山町の境界にある標高一二七五・五メートルの山。非火山の古世代の地層から成りたつ。太櫓ふとろ(一〇五三・四メートル)と並んで渡島半島の中央部の分水嶺で、内浦うちうら湾側の渡島支庁八雲やくも町へは遊楽部川が流れる。日本海側では南麓の熊石町の見市けんいち川の源流となっており、日本海側では見市岳ともいう。また西麓の大成たいせい町へは断崖を形成し、臼別うすべつ川が流出している。「蝦夷喧辞弁」に「爾宇地けにうちが嶽の、夏さへけたぬ白雪の、しらじらと雲のひまひま見やられたる」と「ケニウチ嶽」と記され、「風俗人情之沙汰」には「銀山古来より銀山の沙汰はなし。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遊楽部岳」の意味・わかりやすい解説

遊楽部岳
ゆうらっぷだけ

別称見市 (けんいち) 岳。北海道南西部,渡島半島の中央にある山。標高 1277m。火山地域を除く渡島山地最高峰で,古生層花崗岩から成り,けわしい山容を現す。内浦湾と日本海との分水界をなす。

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