足利泰氏(読み)あしかが やすうじ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「足利泰氏」の解説

足利泰氏 あしかが-やすうじ

1216-1270 鎌倉時代の武将
建保(けんぽ)4年生まれ。足利義氏の子。母は北条泰時の娘,妻は北条時頼の妹で北条氏と深いつながりをもつが,建長3年許可なく出家したため所領を没収された。子に足利尊氏につながる頼氏をはじめ,斯波(しば),渋川,石塔,一色各氏の祖となった家氏,義顕,頼茂,公深がいる。文永7年5月10日死去。55歳。

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朝日日本歴史人物事典 「足利泰氏」の解説

足利泰氏

没年:没年不詳(没年不詳)
生年:建保4(1216)
鎌倉中期の武士。義氏と北条泰時の娘の子。丹後守,宮内少輔となる。足利氏正嫡として,北条時頼の妹を妻に迎えて順調に出世したかにみえたが,宝治1(1247)年に妻を失い,建長3(1251)年には突然,上総国(千葉県)の埴生荘で出家遁世した。そのため自由出家の罪を問われて所領を没収され,以後の足利氏の苦境の因をつくった。

(五味文彦)

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