認証保育所(読み)ニンショウホイクショ

デジタル大辞泉 「認証保育所」の意味・読み・例文・類語

にんしょう‐ほいくしょ【認証保育所】

東京都独自の基準により設置された保育所認可保育所よりも開所時間が長く、全施設でゼロ歳児保育を行うなど、共働き世帯などの都市型保育ニーズに対応している。定員・施設面積などの設置基準も認可保育所より緩やかで、民間事業者が駅前等に設置し0~5歳児を受け入れるA型と、個人が家庭的な環境で0~2歳児を保育するB型の2種類がある。平成13年(2001)5月に制度発足。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「認証保育所」の意味・わかりやすい解説

認証保育所
にんしょうほいくしょ

東京都独自の基準による保育所。国の定める認可保育所の設置基準は、大都市では定員や敷地面積などで実現が容易ではない要件が含まれるため、東京都では基準を緩和したうえで、立地や開所時間などの面で、共働きやひとり親世帯などの利便性を考慮した認証保育所制度を、2001年(平成13)に創設した。認証保育所では、0歳児と1歳児の1人当りの基準面積が2.5平方メートル(認可保育所は3.3平方メートル)まで緩和され、駅前などに設置しやすくなった。また、0歳児の保育と原則13時間以上の開所が義務づけられている。認証保育所は二つのタイプがある。駅前での設置を基本とするA型保育所は、定員の20~120人のうち、0~2歳児が2分の1以上を占める必要がある。自治体と利用契約を結んだ認可外施設を利用する保育室制度からの移行を基本とするB型保育所は、小規模な家庭的保育所として位置づけられ、定員は6人~29人までで、0~2歳児を対象としている。

 保育所の運営費の一部は都と区より補助されている。保育料は保育所が設定するが上限があり、通常7~8万円ほどである。入所希望者は、申し込み、保育料の納付ともに、直接保育所に行う。契約時に保護者に「重要事項説明書」を渡し、サービス内容や施設の概要などを説明することが義務づけられている。

 2013年9月1日時点で、A型が613か所、B型が86か所、合計699施設があり、定員はA型2万1865人、B型1781人、合計2万3646人となっている。

[編集部]

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