東京都(読み)とうきょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東京都」の意味・わかりやすい解説

東京〔都〕
とうきょう

面積 2194.03km2(境界未定)。
人口 1404万7594(2020)。
年降水量 1528.8mm。
年平均気温 16.3℃。
都木 イチョウ
都花 ソメイヨシノ
都鳥 ユリカモメ

日本の首都。本州のほぼ中央,関東地方の南西部に位置する。東西に細長い都域を占め,埼玉県,千葉県,神奈川県,山梨県に囲まれ,南東部は東京湾に面する。 23特別区,26市,1郡 (西多摩) ,4支庁 (大島,三宅,八丈,小笠原) から成り,郡,支庁内に5町8村がある。千代田区丸の内にあった都庁は,1991年新宿区西新宿に移転。長禄1 (1457) 年太田道灌が江戸城を築城,天正 18 (1590) 年徳川家康が入府してから急速に発展,江戸時代を通じて日本における武家政治の中心地となった。明治1 (1868) 年新政府が成立し,2年の明治天皇の再度の東京入り以後首都としての実をそなえはじめた。現在は世界最大級の人口をもち,ニューヨーク,ロンドン,パリ,シャンハイ (上海) などと並ぶ国際的大都市に成長している。中央の諸官庁をはじめとする行政機関や金融機関,大企業の本社などが集中。新聞,放送,出版などの文化面,大学,研究機関などの教育・学術面でも日本の中枢をなしている。交通面でも全国の鉄道網,道路網,航空路の一大中心となっている。西部は関東山地に属し,西端に都内の最高峰,雲取山 (2017m) がそびえ,山岳地一帯は秩父多摩甲斐国立公園に属する。中央部は多摩,狭山の丘陵,武蔵野台地で都心部の衛星都市が多く,大規模な多摩ニュータウンをはじめ,多くの団地が建設,大学も移転進出している。明治の森高尾国定公園および6つの都立自然公園 (滝山,高尾陣場,多摩丘陵,狭山,羽村草花丘陵,秋川丘陵) がある。太平洋上の伊豆,小笠原の諸島はそれぞれ富士箱根伊豆国立公園小笠原国立公園に属している。江戸の里神楽は重要無形民俗文化財。 (→都制 )  

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「東京都」の解説

東京都

関東地方西部中央に位置する首都。西部に山地、中央部に丘陵地と台地、東部に低地がひろがる。太平洋上には伊豆諸島や小笠原諸島がある。気候は比較的温暖。ただし、小笠原諸島は一年中夏のような気候である。第1次産業の就労者数が少なく、第3次産業の就労者数が多い。都花は、ソメイヨシノ。都木は、イチョウ。都鳥は、ユリカモメ。

[東京都のブランド・名産品]
あかいか | いさき | 稲城の梨 | 江戸甘味噌 | 江戸衣裳着人形 | 江戸押絵羽子板 | 江戸甲冑 | 江戸からかみ | 江戸硝子 | 江戸木目込人形 | 江戸切子 | 江戸指物 | 江戸更紗 | 江戸刺繍 | 江戸漆器 | 江戸簾 | 江戸象牙 | 江戸つまみ簪 | 江戸手描提灯 | 江戸刷毛 | 江戸表具 | 江戸筆 | 江戸鼈甲 | 江戸前あなご | 江戸木彫刻 | 江戸木版画 | 江戸和竿 | 大蔵大根 | 奥多摩わさび | 金町小かぶ | 雷おこし | 亀戸大根 | きんめだい | くさや | 小松菜 | シクラメン | 千住ねぎ | たかべ | 多摩織 | 佃煮 | 東京うこっけい | 東京打刃物 | 東京うど | TOKYO X | 東京額縁 | 東京桐箪笥 | 東京銀器 | 東京くみひも | 東京琴 | 東京七宝 | 東京三味線 | 東京しゃも | 東京染小紋 | 東京彫金 | 東京手植ブラシ | 東京手描友禅 | 東京籐工芸 | 東京仏壇 | 東京紅 | 東京本染ゆかた | 東京無地染 | 人形焼 | 練馬大根 | のらぼう菜 | 八丈たるかつお | 八丈春とび | べったら漬 | 本場黄八丈 | 村山大島紬

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精選版 日本国語大辞典 「東京都」の意味・読み・例文・類語

とうきょう‐と トウキャウ‥【東京都】

関東地方南西部の都。武蔵・伊豆両国の一部分にあたる。明治元年一八六八)江戸府は東京府と改称され、同四年の廃藩置県により荏原豊島・多摩・足立葛飾の諸郡を合併。同一一年伊豆七島が静岡県から移管され、同一三年には小笠原諸島が内務省から移管された。さらに同二六年多摩三郡が神奈川県から編入されて現在の地域となる。昭和一八年(一九四三)東京市と合体して東京都が成立。都庁所在地、新宿区西新宿。東京。

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日本歴史地名大系 「東京都」の解説

東京都

自然環境

〔西に高く、東に低い地形〕

東京都は日本列島のほぼ中央、東北日本と西南日本の接点にある。関東地方の南部に位置し、北を埼玉県、南を東京湾と神奈川県、東を千葉県、西を山梨県に囲繞されている。関東山地から東京湾へ、東西に細長い主要部分と、太平洋上に点在する島嶼部から構成され、面積は二一八七・〇五平方キロ、香川県・大阪府に次いで狭い。標準経緯度は、旧東京天文台(港区飯倉)で、北緯三五度三九分一八秒、東経一三九度四四分四一秒の数理位置にある。主要部の地形は西部関東山地から、多摩丘陵・狭山丘陵・武蔵野台地を経て、荒川・中川・江戸川の沖積低地へと標高を順次低下させ、東京湾で終わる。地形は多摩川水系の造形とみることができ、関東山地の渓口集落である青梅おうめ市付近を境界として、東西で地形的性格がまったく異なる。西部の山地は多摩川水系の浸食地形からなり、東部の平野部分は多摩川による青梅を扇頂とする堆積地形、大きな扇状地とみることができる。この扇状地が武蔵野台地であり、扇状地の末端は上野台・皇居・高輪たかなわ台である。武蔵野台地(山の手台地)は、その末端部で崖線を形成し、山の手地区と下町地区を明瞭に振分け、都市活動に大きな影響力を及ぼしてきた。下町沖積低地は関八州の山々を水源として山の手台地と下総台地の間、約一一キロという狭い部分へ殺到して東京湾へ注いでいた利根川(古利根川)・荒川・江戸川などによって運ばれた大量の土砂によって生み出された。太平洋上に南北一千キロ以上にわたって点在する島嶼群は、富士火山帯の火山活動による火山島の伊豆諸島(大島・利島・新島・式根島・神津島・三宅島・御蔵島・八丈島)、それに火山島と海底火山の隆起による三〇余の島嶼群、小笠原諸島(父島・母島・兄島・硫黄島・沖ノ鳥島・南鳥島)から構成される。

標高は多摩川の上流、雲取くもとり山の二〇一七・一メートルを頂点とし、東へ向かう多摩川の流下に伴って順次低下し、あきる野市五日市付近で二〇〇メートル、狭山丘陵で一九〇メートル、立川市付近で一〇〇メートル、小金井市付近六七メートル、杉並区荻窪おぎくぼ付近四五メートル、新宿で三六メートル、千代田区の国会議事堂で二四メートルとなり、山の手台地を降りて同丸の内まるのうち付近では二メートル、江東区深川で一メートルである。

〔多様な気候風土〕

気候環境は多様な気候風土の総合体の感が強い。中心市街地では大都市が抱える特殊な都市気候の卓越が、西郊の武蔵野台地では関東平野を代表する平野気候の特徴が、西の関東山地では地形の影響が強い山地気候が、伊豆諸島から小笠原諸島にかけては海洋の影響が強い海洋気候が、それぞれ独自な気候環境を描き出している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉 「東京都」の意味・読み・例文・類語

とうきょう‐と〔トウキヤウ‐〕【東京都】

東京

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