認知症の治療剤

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「認知症の治療剤」の解説

認知症の治療剤

 ガン糖尿病と並び、加齢に伴って関心のつよまる病気は認知症、とくにアルツハイマー型認知症アルツハイマー病)でしょう。ガンや糖尿病の治療法や治療剤は、年々、進展していますが、アルツハイマー病の病態や治療の研究は困難をきわめています。


 従来から使用されてきた認知症症状の改善薬である脳血管拡張剤の数々が、薬効再評価の結果、有効性に疑問があるとして保険適用からはずされました。もともと認知症の病態の解明に不明な点も多く、その治療薬の効果には賛否があり、とくに海外での評価は厳しいものでした。


 初めて承認されたドネペジル塩酸塩製剤は、脳内のコリン作動性神経賦活ふかつする作用をもち、認知症の進行抑制に効果があります。そして、評価の厳しい海外でも効果が認められ、臨床応用されました。


 この薬を足がかりに、認知症治療剤が発展しています。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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