訴訟係属(読み)ソショウケイゾク(英語表記)saisine; Rechtshängigkeit

デジタル大辞泉 「訴訟係属」の意味・読み・例文・類語

そしょう‐けいぞく【訴訟係属/訴訟×繋属】

ある事件裁判所訴訟中である状態

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「訴訟係属」の意味・わかりやすい解説

訴訟係属
そしょうけいぞく
saisine; Rechtshängigkeit

(1) 民事訴訟法上,ある事件が裁判所で訴訟中であること,すなわち特定の裁判所が特定の訴えについて審判中である状態。訴状被告送達された時点から開始する。訴訟係属の効果として,一定訴訟行為が許され,あるいは逆に許されなくなる。前者に関するものとしては,訴訟参加訴訟告知,訴えの変更,反訴などがある。後者に関するものとしては,二重起訴の禁止がある。 (2) 刑事訴訟法上も同意義であって,公訴提起の事実上の効果として生じる。訴訟係属のある事件について二重の公訴提起があると,のちの公訴は棄却される。

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世界大百科事典(旧版)内の訴訟係属の言及

【訴え】より

…訴状審査を通ると訴状は被告に送達され,口頭弁論の期日が指定され訴訟の進行が開始する。この状態を訴訟係属という。訴訟係属の発生時期が訴え提起時か被告への訴状送達時かについては争いがあるが,訴訟係属があると,同一当事者間での同一請求につき二重に訴えを提起すること(二重起訴)が禁止される(142条)等の一定の効果が発生する。…

※「訴訟係属」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」