蘭引(読み)ランビキ

デジタル大辞泉 「蘭引」の意味・読み・例文・類語

ランビキ

《〈ポルトガル〉alambiqueから。「蘭引」とも書く》江戸時代酒類などの蒸留に用いた器具。陶器製の深なべに溶液を入れ、ふたに水を入れてのせ、下から加熱すると、生じる蒸気がふたの裏面で冷やされて露となり、側面の口から流れ出るもの。

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精選版 日本国語大辞典 「蘭引」の意味・読み・例文・類語

ランビキ【蘭引】

〘名〙 (alambique から) 酒・香料薬種などを蒸留する器具。多く陶製の深い鍋の上に冷水を入れた鍋を蓋とし、下から火をたいて蒸留させるもの。江戸時代に用いられた。また、漂流船などで水が欠乏した場合、鍋・釜などを利用して臨時につくる蒸留水の製造装置。
※俳諧・貞享三ツ物(1686)「おなし山の西なるは、花ランビキの露とる家にて」

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