葛原しげる(読み)くずはらしげる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「葛原しげる」の意味・わかりやすい解説

葛原しげる
くずはらしげる
(1886―1961)

童謡作家。広島県生まれ。本名(しげる)。江戸末期に出た箏曲(そうきょく)の葛原勾当(こうとう)の孫にあたる。東京高等師範学校を卒業後、精華小学校、跡見高等女学校、精華高等女学校等の教師を務める一方唱歌、童謡を数多く作詞した。その数は1200余に上るといわれるが、「ぎんぎんぎらぎら/夕日が沈む」で始まる『夕日』や、『とんび』などを除いて、いま歌われている歌はほとんどない。著作に『大正幼年唱歌』『大正少年唱歌』(作曲小松耕輔梁田貞)や『童謡の作り方』などがある。

鶴見正夫

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「葛原しげる」の解説

葛原しげる くずはら-しげる

1886-1961 大正-昭和時代の童謡作家。
明治19年6月25日生まれ。葛原勾当の孫。東京で小学校や女学校の教師をつとめながら「夕日」「とんび」をはじめとする唱歌,童謡1200余を作詞した。昭和21年郷里広島県の至誠高女(現至誠高)校長。昭和36年12月7日死去。75歳。東京高師卒。本名は〓(“草かんむり”に中央の縦棒がない「幽」)(しげる)。童謡集に「かねがなる」「雀よこい」など。

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