色有る(読み)いろある

精選版 日本国語大辞典 「色有る」の意味・読み・例文・類語

いろ【色】 有(あ)

① 色のついた。
大鏡(12C前)三「なにいろにか、いろある御ぞどもの、ゆたちよりおほくこぼれいでて侍りし御やうたいなどよ」
② 美しい。おもむきがある。
東関紀行(1242頃)前島より興津「我もまたここをせにせん宇津の山わけて色あるつたのしたつゆ」
容色が美しい。異性をひきつける魅力がある。
仮名草子・好色袖鑑(1682)上「実の恋といふは、たとへば色あるよそほひを見初て心をうつし」
芸妓などの美人が多く集まって、はなやかである。
浮世草子男色大鑑(1687)八「色ある床(とこ)を見に廻る為にやといへば大笑ひして」
愛情を通じ合う。情を交わす。
随筆独寝(1724頃)上「『其のうち色有る男あればこそ』といふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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