舟形(町)(読み)ふながた

日本大百科全書(ニッポニカ) 「舟形(町)」の意味・わかりやすい解説

舟形(町)
ふながた

山形県北東部、最上郡(もがみぐん)の町。1954年(昭和29)舟形堀内の2村が合併して町制施行。町の東部は最上川の支流小国(おぐに)川中・下流域の河岸段丘や丘陵地で占められ、西部は最上川がほぼ西流する。JR奥羽本線と国道13号(羽州街道と尾花沢(おばなざわ)新庄(しんじょう)道路)が中央部を南北に縦貫し、JR陸羽東線と国道47号が分岐し宮城県へ通じる。中心の舟形は新庄藩南端に位置する羽州街道の宿場町で、口留番所(くちどめばんしょ)が置かれた。村山地方との境界にあたる猿羽根峠(さばねとうげ)に祀(まつ)られている地蔵尊は縁結び・安産の地蔵として知られる。1950年代までは国内有数の亜炭産地であったが、いまは水稲農業を中心に、小国川のアユ漁などの観光開発に力を入れている。1992年(平成4)に縄文時代中期の西ノ前遺跡で国内最大の高さの土偶国宝)が発見された。面積119.04平方キロメートル、人口5007(2020)。

中川 重]

『『舟形町史』(1982・舟形町)』


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